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ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)とは誰?スピリチュアルな心を持つコンプトンの天才を紹介!

生い立ち

ケンドリック・ラマー・ダックワース(Kendrick Lamar Duckworth)は1987年6月17日にカリフォルニア州コンプトンで生まれました。
コンプトンは西海岸のギャングストリートの様な過酷な地域で、かつてDr.DreやIce cubeが所属していたNWAの発祥の地でもあります。
彼はシンガーソングライターのエディ・ケンドリックスにちなんで名付けられ、初等教育はコンプトン統一学区のマクネア小学校で受け、その後、コンプトンのセンテニアル高校に進学しました。ケンドリックは優秀な学生で、一貫して優等生でした。

↑コンプトンとNWA

キャリア

ケンドリック・ラマーは16歳の時、2004年にK-Dotの名で最初のミックステープ「Youngest Head Nigga in Charge」をリリースし、これが地元での評価とTop Dawg Entertainmentとの契約につながりました。その後、彼はこのレーベルと共に2005年に「Training day」という26曲入りのミックステープをリリースしました。

2009年には自分の本名を使い始め、「The Kendrick Lamar EP」をリリースしました。また、この年にはJay Rock、Schoolboy Q、Ab-Soulとヒップホップグループ「Black Hippy」を結成しました。

このEPには、個人的な苦悩、社会的な問題、Lamar自身の人生と未来に対する省察など、さまざまなテーマに触れた曲が含まれています。彼の歌詞は introspective(内省的)であり、自身の育った環境であるコンプトンでの体験や、社会規範と不正義に対する批評など、個人的な物語と広範な社会的コメントを組み合わせています。

たとえば、「P&P」(Poverty and Patron)は、生活の困難に対する逃避行動としての物質への依存をテーマにしており、「Faith」では宗教への信仰や個人的な挑戦について歌っています。各トラックは、Lamarの初期の生活と芸術的発展についての大きな物語の一部として語られています。

2010年、彼は「Overly Dedicated」をリリースし、これがBillboardのR&B/ヒップホップアルバムチャートに入りました。

2011年にはデジタルアルバム「Section.80」をリリースし、Billboard 200で13位にランクインしました。
A.D.H.DとかはGTA5ゲーム内のラジオ名でもよく聴く機会がありましたね!
このアルバムは1980年代に生まれた世代が直面する社会的な課題や問題を探求しています。具体的には、薬物乱用、経済的困難、家庭内暴力など、多くの深刻なテーマに焦点を当てています。
また社会的なメッセージを伝えると同時に、音楽的にも革新的で、ジャズ、ファンク、ソウルといった要素をヒップホップと融合させています。『Section.80』のリリースによって、Lamarは批評家から高い評価を受け、広く認知されるようになりました。
この時から音楽性に惹かれて評価し始めた人が多い印象ですね

主な影響を受けた人物

Kendrick Lamarの音楽とキャリアに大きな影響を与えた人物には、彼の地元コンプトンの環境自体や、ドクター・ドレー(Dr. Dre)のようなプロデューサーがいます。ドクター・ドレーは、Lamarが大きな注目を集めるきっかけを作った人物の一人であり、彼の才能を認め、後のアルバム『good kid, m.A.A.d city』でのプロデューサーとしても参加しました。
Dreのアルバム、「Compton」にも参加していますね↓

また、しばしば2パック(Tupac Shakur)を音楽的なインスピレーションの源として言及しており、2パックの社会に対する洞察とそれを音楽にどう反映させるかというアプローチから多くを学んだと述べています。

『Section.80』における各トラックは、Lamarの独自の視点から見た現代アメリカの風景を描き出しており、リスナーに深い印象を与える作品となっています。このアルバムを通じて、彼は音楽を使って重要なメッセージを伝える手段としての自身の役割を確立しました。

この時期、彼は「Good Kid」および「M.A.A.D City」を続けてリリースし、グラミー賞にノミネートされました。

「Good Kid」は家族写真のジャケットで、アルバムの内容は自身の生い立ちなど幼少期を過ごした環境と彼の音楽へのアプローチを象徴的に表現しています。

そして2017年Kendrick Lamarのアルバム『DAMN.』は、2017年にリリースされ、その衝撃的な内容と音楽的革新性で高く評価されました。『DAMN.』は、アメリカ社会の緊張、個人的な矛盾、そして精神的な探求を深く掘り下げる内容で、リスナーに強烈な印象を与えました。このアルバムは、その鋭い社会批評と独特の音楽スタイルで、Lamarの代表作とされることが多いです。
『DAMN.』は音楽的にも多様で、ジャズ、トラップ、R&B、ポップなどさまざまなジャンルを融合しています。各トラックは独立している一方で、全体としては一つの大きな物語を形成しています。特に、「HUMBLE.」や「LOYALTY.」などの曲は、そのキャッチーなフックと強力なリリックで広く認知されています。

↑他との格の違いをかましにかました一品

これが評価され『DAMN.』はリリースされるとすぐに商業的にも成功を収め、批評家からも絶賛されました。このアルバムは、2018年のグラミー賞で「最優秀ラップアルバム」を含む5つの賞を獲得しました。さらに、同年、Lamarは『DAMN.』でピュリツァー音楽賞を受賞し、これはヒップホップアーティストとしては初の快挙であり、非クラシック・非ジャズジャンルの作品としては史上初の受賞でした。

ピュリッツァー賞は権力を持つ人々、企業、組織の不正を訴える報道や、新たな政策、法改正、人命救助につながったジャーナリズムに贈られます。(すごい)

『Mr. Morale & The Big Steppers』は、2022年にリリースされたアルバムであり、音楽業界では広く注目を集めました。このアルバムは、前作『DAMN.』から5年ぶりのリリースとなり、個人的な成長、社会的な問題、そして精神的な探求をテーマに扱っています。
特にコロナや、彼が父親になったことからの心境などが語られていますね。

受賞歴

ケンドリック・ラマーは、2012年と2013年にBETヒップホップアワードの「年間最優秀リリシスト賞」を受賞しました。
2013年には、ASCAPリズム&ソウルミュージックアワードのヴァンガードアワード、BETアワードの「最優秀新人賞」および「最優秀男性ヒップホップアーティスト賞」を受賞しました。また、2016年には「To Pimp a Butterfly」でグラミー賞「年間最優秀アルバム賞」を受賞しました。
2018年の映画『ブラックパンサー』のサウンドトラックへの貢献で、別のグラミー賞「最優秀ラップパフォーマンス賞」を獲得しました。

↑oppsが使われたこのシーン大好きです。

彼のコラボレーションは引き続き高く評価され、2022年にはBaby Keemとのシングル「Family Ties」でグラミー賞を再び獲得しました。2023年には、彼のアルバム『Mr. Morale & The Big Steppers』で3つのグラミー賞を追加しました。

 

来日

ケンドリック・ラマーは、日本でのライブパフォーマンスでも大きな成功を収めています。特に2023年のサマーソニックでのパフォーマンスは、彼の日本での活動のハイライトの一つでした。彼は8月19日に大阪で、そして8月20日に東京でパフォーマンスを行い、多くの観客を魅了しました。このフェスティバルでは、BlurやThundercatなど他の有名アーティストも共にラインナップされました。

この面々にKがいると違和感がすごいですよね(笑)

DAMN.の時もフジロックに来てくれてましたよ!

個人生活

ケンドリック・ラマーはキリスト教徒で、その信仰を彼の音楽で表現しています。2015年には長年のガールフレンドであるホイットニー・アルフォードと婚約しました。また、NBAプレーヤーのニック・ヤングは彼のいとこです。

ケンドリック・ラマーは、彼のリリックとアルバムで広く称賛され、数多くの賞を受賞しています。彼は音楽だけでなく、コミュニティに対しても積極的に貢献しており、特に若者への影響が顕著です。

またケンドリックと言えば「コルテッツ」ですよね!コンプトン出身のラッパーの特権でもありますがNikeとのコラボを出すほどお似合いです。

他のラッパーとの対立については、ケンドリック・ラマーは過去にいくつかのビーフが報じられていますが、彼の音楽とメッセージには常にアーティスティックな深さがあり、個人的な成長や社会批評をテーマにしています。特に彼の歌詞や公の発言では、他のアーティストとの競争よりも、音楽を通じてより大きな意味を問うことに重点を置いています。そのため、彼の業績は音楽界内外で広く認められています。
業界を盛り上げるためのビーフはしていますが、矛先はいつも「人」というよりもっと大きな抽象的なもののイメージがありますね。
J.Coleのbig3発言から始まった「Like that」の件も、また業界を盛り上げるためのものと私は思っています。

最後に私の好きな曲でお別れです~

引用
https://www.thefamouspeople.com/profiles/kendrick-lamar-30747.php